【口唇口蓋裂】ほ乳のコツと注意点

口唇口蓋裂

こんにちは。ぽこぱぱです。

今回は、口唇口蓋裂の赤ちゃんがの哺乳についてご紹介します。

口唇口蓋裂の赤ちゃんを育てる上で絶対に知っておかなければいけない項目です。

口唇口蓋裂の哺乳

ミルク大好きぽこちゃん

裂を持つ事による問題点

まず「裂」とはお口の裂け目のことです。

一般的に赤ちゃんは、唇を大きくひらいておっぱいをくわえます。

唇をおっぱいに密着させて口蓋、舌、ほおの膨らみで乳首を包みます。

舌が波のような動きをして、気圧の差を作り出して母乳を吸い出します。

小難しく説明しましたが、

ちゅーちゅーを想像してください。それが気圧の差です。

しかし、裂があることで…

  1. 口唇裂…密着しづらい
  2. 口蓋裂…鼻に空気が漏れるので気圧差を作りづらい

という問題点がでてきます。

総じておっぱいを吸い込む力が弱いという事になります。

そのため赤ちゃんがお母さんから直接母乳を飲めない時は、

搾乳(お乳をしぼり出す事)して与えます。

搾乳については下記リンクの記事をご覧ください。

授乳方法

授乳方法は赤ちゃんが持つ症状や状況によって変わります。

大前提として口蓋裂がある場合は「ホッツ床」という

入れ歯のようなものをはめています。

ホッツ床

口蓋の裂にカチャってハマって、穴を塞いでくれます。

このホッツ床は病院で形どってつくります。

これがないと、ほぼほぼミルクは自力で飲めません。

口唇裂のみの場合

口唇裂でもおっぱいへの密着は可能です。

通常通りでおっぱいやミルクに飲みにくさはないようで、哺乳瓶も普通の乳首を使用。

口唇顎裂の場合(唇と歯茎に裂)

おっぱいから直接母乳を吸える事が多い。

おっぱいが張って硬い時には少し搾乳すると、

やわらかくなって赤ちゃんとの密着がよくなる。

また、哺乳瓶を使う時、

裂が歯茎から口蓋の前方まで続いている場合には、

赤ちゃんがうまくおっぱいを吸えないため、口蓋裂用の乳首を使う事もあります。

口唇口蓋裂の場合

列の部分から空気が抜けるので赤ちゃんはうまく母乳を吸う事ができません。

我が子ぽこちゃんはこれに該当しています。

口唇口蓋裂用の特別仕様の哺乳瓶と乳首を使用しています。

口唇口蓋裂用の哺乳瓶
口唇口蓋裂用の哺乳瓶を紹介

せっかくなので口唇口蓋裂用の哺乳瓶をご紹介します。

バラバラにするとこんな感じ

この哺乳瓶は5つのパーツで構成された特殊なものです。

特に右下のものは通常の哺乳瓶には存在しないパーツ

「逆流防止弁」です。

逆流防止弁をセット

逆流防止弁はこのように乳首にセットします。

これで哺乳中にミルクがビンに戻るのを防ぎます。

弁があることで赤ちゃんは舌で乳首を押しつぶすだけで

ミルクを飲むことができます。

つまり、吸う力が弱くてもミルクが飲めるのです。

またビンも特殊です。

実際はこんなに押し潰さないよ!

画像のようにとても柔らかい素材でできています。(実際はこんなに強く握らないよ!)

軽く押すだけで乳首へとミルクを押し出すことができます。

赤ちゃんの吸う力が弱くてもミルクを押し出してサポートすることができるのです。

この口唇口蓋裂の哺乳瓶と乳首がおかげで、

赤ちゃんはお腹いっぱいにミルクを飲むことができます。

開発してくれた先人たちに感謝です。

口蓋裂の場合

裂が軟口蓋(口の中の後ろの方にある柔らかい部分)のみの場合は、

直接授乳や、普通の乳首で哺乳が可能な場合があります。

裂が硬口蓋(口前方のにある上顎の硬い部分)まで続いている場合にも

特別仕様の乳首を仕様することが多いです。

哺乳瓶を使った授乳

授乳時間と回数の目安

1回の授乳時間は長くても30分くらい。

1日の授乳回数は10回くらいまでが良い。

ミルク缶に書いてある量や回数は参考程度にしておいて、

赤ちゃんの好きな量と回数を見つけましょう。

げっぷ

裂のある赤ちゃんは、裂けめから空気を飲み込みやすいです。

哺乳の途中でゲップをさせてあげてください。

空気を取り込むことでお腹にいっぱいになったと勘違いしてしまうこともあります。

授乳時の姿勢

こんな感じです

膝の上に赤ちゃんを横向きに座らせて、頭を一方の手で支えます。

体は起こした状態です。

反対の手で哺乳瓶を持って、赤ちゃんの顔を見ながら授乳します。

ただ、これもそこまでマニュアル通りに従わなくてOKです。

うちの子はけっこうな仰向けの状態でガブガブ飲みます。

自分たちの適切なポジションを探りましょう!

乳首の固定

歯茎や口蓋に裂があると乳首が固定しにくいこともあります。

ペンを持つように親指・人差し指・中指で哺乳瓶を持ちます。

同じ手の薬指・小指を赤ちゃんの顔に添えると乳首が安定します。

乳首は顔に対してなるべく垂直。

乳首の先端が裂に当たらないように気をつけましょう。

特に鼻中隔(びちゅうかく)という鼻の中にある左右の穴を隔てる壁は、

口の粘膜に比べて弱いので特に注意が必要です。

痛みの原因にもななります。

こういう時は無理に哺乳瓶でミルクをあげることにこだわらず

シリンジも選択肢にいれましょう。

主治医と相談してみてください。

ただ超大変です。リンクの記事をご覧ください。

まとめ

ということで、口唇口蓋裂の赤ちゃんの哺乳の仕方などを書きました。

実際にできるか心配で心配でしょうがない人もいると思います。

でも知らないよりかは、今のうち知っておいた方がいいに決まってます。勉強は大事。

自分の勉強で得た知識や経験が皆さんのお力になれれば嬉しいです。

ではまた。

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今回の記事は実体験と↓を参考にしつつ表現を噛み砕いてに書いています。

【メディカ出版】患者説明にそのまま使える不安なパパ・ママにイラストでやさしく解説こどもの口唇裂・口蓋裂の治療とケア(大久保文雄編著)

【千葉県こども病院HPより】https://www.pref.chiba.lg.jp/kodomo/shinryoka/clcp_team/cllp01.html

※ぽこぱぱはあくまで素人です。
私のブログで知識をつけた上で、改めて病院のHPや医療の専門書などをご覧ください。
知識があると無いとでは、読んだ時の印象がだいぶ違うと思います。
知識とは次なる知識の呼び水になることを信じています。

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