【人と牛が逆転】ミノタウロスの皿を読んで【好きな人が食べられる】

5.0
勉強

こんにちはぽこぱぱです。

今回は、ドラえもんの作者でもある、藤子・F・不二雄先生の短編漫画「ミノタウロスの皿」をご紹介します。

人類と牛の立場が逆転した世界を描いた物語です。

飼い主と家畜が入れ替わった事で、自分たちの価値観が揺さぶられます。

命を食べるってなんだっけ?という気持ちになります。

動物愛護に力を入れている方、菜食主義のベジタリアンの方、ヴィーガンの方などが読んでも、何か思う事があるかもしれません。

最近ですと、2021年4月3日のTBS系列「王様のブランチ」の「語りたいほどマンガ好き!」のコーナーでゴールデンボンバーの鬼龍院翔さんがオススメ漫画として紹介していました。

ぽこぱぱはそれを見て買いました。では作品をご紹介していきます!

登場人物・種族

おれ(主人公)

この物語の主人公。宇宙で遭難した宇宙船の乗組員。イノックス星に不時着し、行き倒れていたところをミノアに救われる。ミノアに恋をし、数日後に食べられてしまうミノアを救うべく奔走。しかし、地球とは違う価値観に翻弄される。

ミノア

物語のヒロイン。年に1度の栄誉「ミノタウロスの皿」に選ばれた美少女。数日後に行われる大祭の祝宴で食べられてしまう運命にある。大祭でみんなに食べてもらう事を名誉に思っている。

ズン類

イノックス星の支配する種族。牛の見た目をした人類で、ギリシャ神話に登場するミノタウロスの姿に似ている。地球でいうところの人類「ウス」を家畜にして食べる文化がある。

ウス

地球でいうところの人類。しかし、イノックス星では家畜として扱われている。食用種のほか、労働種や、愛玩種が存在する。人文達が食べられる事に何の疑問も持っていない。

あらすじ

登場人物でもあらすじは少し触れましたが改めて。

宇宙で遭難した主人公

これは未来の話。物語の最初は、未踏の宇宙空間に彷徨ってしまった宇宙船から始まります。

宇宙船が故障し、水や食料もつきた船内。生き残ったのは、若い男性の主人公“おれ”だけ。

ようやく救援の連絡がついたと思ったら、救援艇が駆けつけるのには最短で23日かかるという。

たまたま地球に似た惑星を見つけ、不時着した主人公。瀕死の状態で宇宙船から這い出すも、力尽きてしまいます。

ミノアとの出会い

その行き倒れた主人公を見つけ、命を救ってくれたのがヒロインのミノア。

金髪で、黒く大きな瞳がが特徴的な美少女です。

主人公がたどり着いた惑星はイノックス星。服装や、街の様子から、古代ギリシャのような文明をもっていました。

運び込まれたの建物で出されたのは、穀物や木の実。もてなしてくれた街の人々はその食べ物を「エサ」と呼んでいました。

久しぶりの食べ物にありつけた主人公。しかし、少し物足りなかったのか…。

「救助がくればビーフステーキが食べられる」そう思いながら一夜があけました。

人と牛が逆転した世界

ミノアにイノックス星を案内してもらった主人公。美しい風貌に、優しく献身的。さらにユーモアも持ち合わせていました。

そんなミノアに主人公は恋をしてしまいます。“残酷”な運命があるとも知らずに…。

その運命を知る事になったのは、ミノアがひょんな事から手をケガしてしまった時でした。かすり傷にも関わらず泣きわめき、取り乱していました。

家族も一緒に騒ぎ出した頃、そこにやって来たのは二本足で歩く人のような牛。

ギリシャ神話のミノタウロスのような姿に、清潔な衣服をまとい、ドクターバッグを持っていました。

そう、実はこの惑星では牛が飼い主で、人が家畜だったのです。

「ズン類」と呼ばれる牛が人を飼いならし、「ウス」とよばれる人間が食糧となっています。街だと思っていたものは畜舎でした。

そしてミノアは年に1度の栄誉「ミノタウロスの皿」に選ばれた最高級の家畜。

日本で言うところの、「全国和牛能力共進会の内閣総理大臣賞」とでもいいましょうか。

ミノアは、数日後に行われる大祭の祝宴で食べられてしまう運命だったのです。

価値観の違いに翻弄される主人公

好きになってしまった主人公は、ミノアを救おうと奔走します。

まずはミノアが食べられてしまう事を伝えると。

「最高の名誉よ。見直した?」と誇らしげ。

食べらるということは「死ぬ」ことだと伝えても…

「死ぬわよ。あたりまえじゃない。」と笑って返しました。

人が食べらることの“異常”さを説明しても。

「もったいない。」

「ただ死ぬだけなんて、なんのために生まれてきたの?」

「あたし達の死はそんな無駄なものではない。」

「大勢の舌を楽しませるのよ。」

地球の価値観で考えると、まったく話が噛み合わない。

この“残酷”な風習をやめさせなければと、今度は、有力者を説得しにいきます。

しかし、聞かれる言葉は…

「食物連鎖の一環にすぎないよ。」

「保護して、住居とエサを与えている。」

「愛護習慣もあるし虐待には厳罰がある。」

「地球では牛を食べないんですか?」

地球で、人間が動物達に対して思っている価値観とあまり変わらないものでした。

そして、ついにミノアは処理場へ向かったという。

どうしてもミノアを助けいと感情的になった主人公。

レーザー銃を握りしめ大祭の会場へ…。

ネタバレ含む

※ここからは結末などのネタバレを含みます。

処理場に入ってからはなかなか、えげつない情報が主人公に入ってきます。

なんとミノアは生けづくりにされるというのです。

しかも、人工心肺をつけて、首だけになっても意識は残り、自分が食べられるところを見聞きするという。

賑やかなパレードとともにやってきたのは、綺麗に皿に盛り付けられたミノア。笑顔で皆に手をふり祝宴の会場へ。

その時主人公がとった行動は…。

この先は実際に本を手に取り自分の目でご確認ください。

ただ最後のコマのセリフだけは印象的なのでお伝えします。

主人公はステーキを頬張っています。

これは何を意味するのでしょうか?読者それぞれに委ねられます。

感想・まとめ・考察

ここまで、あらすじを書きましたが、読んでみてどうでしょうか?

なかなかダークな世界観ですよね。立場が逆転する事で、なんとも言えない複雑な気分になります。

最後のステーキのシーンに関しては、私は人間のエゴを感じました。

家畜の人間を必死に食べさせまいと奔走した主人公。でも、人が支配者となった世界に戻った途端に牛を食べる。

個体や種族は違えど、当初“家畜”を食べるな!と主張していた男が、最後には”家畜”を食べているんです。矛盾でしかない。

ただ、人間のエゴを感じながらも、私はこれでいいと思っています。

だってお肉はおいしいですから。

支配した種族が生殺与奪の権利を握るのは当たり前のことです。私たち人類ははそうやって進化や発展してきたからです。

ご先祖さまが、いろんな動物を食べて、ここまで命のバトンを繋いできてくれたんです。それを否定できません。

それに、どんなに言い訳をしても、ホモサピエンスの我々は、ネアンデルタール人を滅ぼし、地球の実権を握った事実もあります。

肉を食べるのが間違いとか、賢い動物は食べないとか、かわいいから犬猫は例外とか、いろんな考え方があります。

その意見に、正解や不正解はないと思います。あるのは選択肢。

私はお肉を食べる選択をします。

その時に、できること言えば、残さず食べてること。感謝しながら、命をいただきます。

ひょっとすると、最後のコマはそんな意味も込められていたのかもしれませんね。

ではまた。

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ちなみにアマゾンで検索したらアニメ化もしてるみたいですね。ただVHSって…。

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